Apple iOS iPhone

iPhoneのバッテリー問題。本当に交換するだけで処理能力は変わるのか?

投稿日:2018年3月9日 更新日:

iPhoneのバッテリー問題を解決するために、AppleはiPhoneSE・iPhone6以降の機種のバッテリー交換を今年末まで値下げしています。
バッテリー交換が対策方法になった理由は、アップデートすることでバッテリーの熱を回避できないスロットリングトラブルを回避するためです。

今回は、バッテリー交換前と後のパフォーマンスの比較など、「バッテリー交換で処理能力が変化するのか」を紹介しますね。

iPhone6sで検証した動画が話題に!

この動画では、iPhone6sでインストールしているアプリを1つ1つ起動したときのタイムロスを計っています。
全体的な時間差は、約1分12秒となっており、1つ1つのアプリで見るとアプリによって異なりますが数秒の差が生じていますね。

このテストは、一般の方がアップした動画であり、バッテリー残量や通信環境の違いもあるので、正確なデータとは言えません。
ですが、動画内の説明文にもあるように、同じ端末でバッテリー交換前後の動画には間違いがありません。

動画下に表示されるコメントでも、
「全体の1分12秒、多くの時間が無駄になった!」
「一時停止で誤差を生み出すドッキリ動画だと期待していた」
「比較している動画を探していたんだ、ありがとう」
など、100件を超える感想がありました。
大半が海外の人のコメントですが、それほど気にしている人が多かったと言う事ですね。

コメントの中には、
「Appleがしたことは調整のためだから怒る必要はないけど、先行していなかったこと、事実の後にリリースノートを修正するだけだったことで悪化した。」
「galaxyと比べてみると差はないよ」と伝えている人もいました。

動画の最後の数字に注目!『Geekbench』で計る数値の違い

動画の最後には、iPhoneの最高処理能力を測るためにあるベンチマークアプリ『Geekbench』で数値を図った結果が表示されています。
Geekbenchとは、プロセッサとメモリのパフォーマンスを計測してくれる有料アプリです。

計測結果で表示される数値が高ければ高いほど、処理能力が優秀である事を示しています。
今回の動画で表示された結果は次の通りです。

交換前:シングルコアは1437、マルチコアは2485
交換後:シングルコアは2520、マルチコアは4412

数字だけで見ても、約1.7倍の違いがありますね。

シングルコア・マルチコアについて、分かりにくい方もいると思いますが、どちらもCPUと言って「端末の情報処理能力の機能」を示しています。

シングルコアは1つのコア、マルチコアは複数のコアのことを示しており、人間で言うとシングルコアは1人作業、マルチコアは複数で作業をしている状態です。

交換前は、複数で作業をしていたのに約2000の違いが出ているので、のんびり作業をしていると言う印象がありますね。
動画のアプリ起動時の遅さと、Geekbenchで計った数値でも分かるように、交換前後では約1分12秒のロスが出てしまうことが分かりましたね。

iPhoneの利用期間や利用方法、通信環境などで異なるので、全ての端末が1.7倍違うと言うわけではありません。
しかし、「少し遅いな…」と思った場合は、アップデートによる問題やバッテリー劣化の可能性があるので、交換を考えてみましょう。

バッテリー交換をすると何故早くなるのか?


by unsplash

バッテリーが劣化すると、高画質のアプリを起動するなど高負荷状態になった時に必要な電力を供給する力が足りなくなります。
供給できないことから、重要な部品を保護するために電源が強制的に落ちてしまいます。
これが、急に起きる強制シャットダウンの理由ですね。

この急な強制シャットダウンを防ぐために、バッテリーの状況に応じて処理能力制限する機能が追加されました。
バッテリー問題の記事で紹介しましたが、この機能はアップデート時に追加されていました。

バッテリー状況に応じて制限されるため、買ったばかりの人には影響はありません。
しかし、昔から利用している人はバッテリーが古いために、シャットダウンがおこならないように制限が掛かりますよね。
掲示板に投稿された「交換したら早くなった」も、この事を理解すると納得です。

なお、Appleは「iPhone8以降はこれまでとは違う電源管理機能を備えているので同様な現象は起きにくい」と伝えています。
今使っているiPhoneが好きな人も多いですよね、
もし、起動が遅くなったと思う場合は、今年末まで割引対象になっている可能性が高いの交換をしてもらいましょう。

また、iOS11.3からは、シャットダウン防止の機能を無効化することも可能になる予定があると伝えられています。
「無効化することも可能」なので、無効化にしないことも可能だと思いますが、シャットダウンする可能性が高くなる可能性はあります。

アップデートをした製で、高負荷時にシャッドダウンするようになった…とならないように、ご自身の端末の状態もチェックしておきましょうね。

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