10月に行われたGoogle Pixel2のイベント時に、チラッと紹介された「Fast Pair」をご存知でしょうか?
Apple Watch3から搭載された「早く・簡単に・省電力」でWi-Fiやペアリングが可能となった「W2チップ」に似た機能のことです。
ペアリング機能をよく使う人にとって、Bluetoothは設定やコントロールパネルから開くので、少し手間が掛かり面倒に感じることもありますよね。
そんな手間が面倒な人におすすめ、Googleの「Fast Pair」について、今回は紹介しますね。
Fast Pairって何?
by engadget
Fast Pairは、上記でも紹介した通り、Googleが開発したAndroidのペアリング機能です。
一部のヘッドホンは、「PIN認証」が必要だったり、ペアリングの相性が悪かったりと、面倒な部分もありますよね。
そこで、Googleは「シンプルかつ高速なペアリング」を実現するように、W2チップに似た「Fast Pair」を開発しました。
動作については、Appleの無線イヤホン「AirPod」と似ていますが、周辺機器に依存するAirPodと異なり、Bluetooth Low Energyプロトコルを使用しています。
Bluetooth Low Energyプロトコルにすることで、バッテリーに負担を掛けないので、消費電力を抑えつつ、高速でペアリングが出来るようになるようです。
最初はGoogel Pixel専用として開発されていたようですが、現在は全機種で導入可能になっているようです。
電力消費を抑えつつ、高速でシンプルにペアリングが出来るのは、とても魅力的ですね。
Fast Pairの仕組みについて
Fast Pairを搭載することで、近くに対応しているヘッドホンを置くと、スマホに通知が表示されるようになります。
今までは、設定でBluetoothとして設定している中からタップする必要があった人もいると思います。
しかし、Fast Pairを導入すると、近くに置くだけで周辺のデバイスをAndroidが探し出し、「ペアリングの有無」が通知されます。
近づけて、数回画面をタップするだけでペアリングが完了するのは、「シンプルかつ高速」が実現できていますね。
また、デバイスによっては「特定の機能のオンオフ」なども通知されるようになります。
特定の機能を切り替えたり、音楽を聴いている時に、設定などを開く手間が省けるのはとても素敵ですよね。
Fast Pairを導入するには?
本来の目的では、Googel Pixel2の為に作られたものなので、現在はGoogel Pixel2と一部の機種しか導入されていません。
しかし、「Fast Pairとは?」で紹介した通り、全機種で対応できるようしているようです。
導入されていないAndroidの場合は、Android6.0(Marshmallow)以降のOSにアップグレードしましょう。
また、GooglePlayサービスも11.7以降のバージョンにしておきましょう。
Fast Pairの注意点
Fast Pairは、端末のバージョンアップをするだけで、全てのヘッドホンで使用が可能になるわけではありません。
ヘッドホンもFast Pairに対応したものでなければ、通常のペアリング方法になるので注意をしましょう。
現在対応しているヘッドホンは、Google製のPixel BudsとLibratone製のQ-Adaptです。
Plantronics Voyager 8200ヘッドセットも対応する予定ではありますが、今はこの3種類のみとなっています。
種類が少ないので、ヘッドホンの音質などにこだわる人からすると魅力が半減してしまいますね。
しかし、Googleは公開フォーラムで「Bluetoothアクセサリーメーカーに声掛け」をしている状態なので、今後増えていく可能性が高いと思われます。
対応しているPixel Budsは「イヤホンジャックを無くそう」という思考で社内開発されたものなので、今後のAndroidの端末デザインにも影響が出るシステムかもしれませんね。