2月27日〜3月2日に欧州・スペイン・バルセロナで行われた世界最大級の携帯電話関連の展示会をご存知でしょうか?
ここでは新しいスマホなど、各企業が自慢の新スマホなどを発表するイベントなのですが、今回、このイベントで「HDR対応スマホ」をソニー・サムスン・LGエレクトロニクスの三社が発表しました。
by trendy.nikkeibp
HDRとは何か
大型テレビでは一般的になってきている「HDR」は、High Dynamic Range(ハイ・ダイナミック・レンジ)の略です。
ディスプレイの最大輝度や明暗の差の性能をアップすることで、画面越しなのに実際目の前で見ているような綺麗さを再現しています。
HDR対応のオンラインDVDやUltra HD Blu-rayなど対応したコンテンツを利用する時のみに綺麗さを実感することが出来ます。
デジカメなどに使われている「HDR」は、シャッターを下した瞬間に2枚以上のコントラストの異なるデータを取り入れ綺麗な部分のみを1枚の写真に合成し、綺麗な写真に仕上げることを言います。
デジカメなどに使われるHDRは、iPhoneなどで使われていますが、テレビで使われるHDRをスマホに採用されるのは初めてです。
スマホでHDR対応映画を見れる時代に
MWCで発表されたHDR対応スマホは以下の3種類です。
・ソニーの「Xperia XZ Premium」
・サムスンの「Galaxy Tab S3」
・LGエレクトロニクスの「LG G6」
Amazonプライム・ビデオとNetflixがHDR対応スマホの発売に合わせてHDR対応のモバイルコンテンツを発表することがわかりました。
HDR対応のモバイルコンテンツを利用することで、好きな時に好きな場所で高画質の映像を楽しむことができるようになります。
テレビ離れをしている若い層を対象に、HDR対応のプレミアムコンテンツを提供するなどスマホを中心に楽しんでいる年代のための新機能がHDR対応スマホのようです。
「HDR10」と「Dolby Vision」の違い
HDRには、一般的な規格の「HDR10」とトップレベル輝度表示能力を持つ「Dolby Vision」の2つがあります。
ソニー・サムスンは、HDR10のみ対応していますが、LGエレクトロニクスだけHDR10とDolby Visionの2つに対応しています。
LGエレクトロニクスの「LG G6」の発売時期にAmazon等のコンテンツ配信も合わせているようなので、流行に合わせたい人にはLGエレクトロニクスがお勧めかも知れません。
HDR対応スマホはこれから増えるかもしれない
「LG G6」は2つのHDRに対応しているため、消費が激しいように思えますが、Dolby Visionに対応していることで消費電力や消費データが低いことがおすすめポイントのようです。
Dolby Visioの消費電力は従来の映像よりも約15%も抑えることができ、消費データも映像のストリーミング再生中に消費するデータのビットレートをHDR10より約10%低く抑えられるようです。
HDR対応スマホは画面の綺麗さに利用ユーザーもクリエイターも妥協をしなくてもいいのはもちろん、スマホだからこそ色んな環境で見ることができます。
Amazonなど大手企業がHDR対応スマホに対応したコンテンツを出すことで、機種変更時の選ぶ項目にも「HDR対応」が入るようになるのではないでしょうか。
そうするとHDR対応スマホがこれから増えていくかもしれません。
またアプリゲームも高画質なものが多いので、対応したものも出てくるかもしれません。
将来どのようなスマホが主流になるのか、今から楽しみですね。